奈曽渓谷は鳥海山の6合目付近から北側に伸びる深さ約300m~500m、幅約500m~1000mの渓谷です。展望台の真下は深さ337mのV字の形をしています。ここに東京タワーを持ってくると目の先にちょうど先端が見える感じになります。
谷底を流れる川は奈曽川です。気の遠くなるような長い時間をかけて渓谷を削って谷が深くなり、その角度は50度を超えると言われています。なぜここだけが選択的に削られているのかははっきりわかっていません。
鳥海山はおよそ60万年前からでき始めましたが、数えきれないほど(何千回も)噴火が起きています。奈曽渓谷は鳥海山を深くえぐっているので、渓谷の壁に噴火した溶岩が何重にも重なっていることがよくわかります。まるでおかしのミルクレープですね。
渓谷の下部の方は40万年前から45万年前に噴火した溶岩で、鳥海山でも古いものです。谷の上部の方は10万年くらいの溶岩です。
奈曽渓谷
地質サイト
