国道345号線沿いの庄内平野と出羽山地の境目には、長さ約38㎞にわたってほぼ南北方向に延びる直線的な急崖があります。この急崖は庄内平野東縁断層帯と呼ばれる活断層の動きがつくった崖です。
活断層が引き起こす地震は、数10年~約100年間隔で発生する海溝での地震に比べて発生間隔が長い(数1000年)傾向にありますが、震源が比較的浅いことが多いため、ひとたび地震が発生すれば断層の周辺に甚大な被害が生じます。
庄内平野東縁断層帯のような活断層は日本国内に約2000あると推定されています。日本はどこにいても大地震に見舞われる可能性があることに留意が必要です。
大きな被害をもたらす一方で、庄内平野東縁断層帯を含む活断層の動きは、今も出羽山地を隆起させています。東北日本の山並みが見せる絶景は、日本列島を太平洋側から押す大きな力の累積がつくった恵みです。