金剛蔵の100mを超す雄大な縞模様を見せてくれる露頭は地域の方から「平田のグランドキャニオン」と称されています。
今から約1500万年前にこのあたりがまだ深い海の底だったころに泥が堆積してできた地層です。日本地質学会が秋田県の石として認定している硬質頁岩でできています。これだけの地層が積み重なるまでにはどのくらいの時間がかかったのでしょうね。
露頭の左側に、泥が堆積した後にマグマが貫入してきて上部の地層を押し上げて、おそなえ餅のようになった玄武岩の餅盤(ラコリス)も見られます。
このあたりでは出羽山地を貫いている火山活動由来の溶岩や火山噴出物も観察でき、円能寺のバス停から約2.5kmのこの露頭がよく見える場所に行く途中では、金剛蔵の餅盤と同じ玄武岩のきれいな柱状節理も観察できます。