鳥海山のような寒冷地で、冬に強風で雪も飛ばされ地表があらわになり、大地に含まれる水分が凍ったり融けたりすることを繰り返すことによっておこる諸現象を「周氷河現象」といいます。
水は氷になると体積が増え、岩石の中に含まれる水分は凍るときに岩を砕いてしまいます。土中の水分が凍ると、砂や礫を持ち上げ、氷が溶けるときに一定方向に向かって移動させたりします。このような作用が周氷河作用で、高山帯などの寒冷地の地形をつくる重要な要素となっています。
周氷河作用によってできた地形を周氷河地形といいます。
常に土壌が動く不安定な場所なので樹木は育ちにくくなっていて、礫が階段状に並行する階段砂礫、礫が線状に並列する条線砂礫、礫が環状に並ぶ環状砂礫、植物の真下が饅頭のように盛り上がった芝塚などが見られます。