新庄市の方向(山の南側)から眺めると、まるで二枚貝のように見えることが、この雪渓の呼び名の由来です。標高約1400mのところにある貝形雪渓は、鳥海山の噴火で流れ出した複数の溶岩流に挟まれて出来た窪地に、多量の雪が吹き溜まることによって生じたもので、氷河の様に流動しています。
貝形雪渓を含むいくつかの雪渓は年間を通じて解け残る万年雪で、天然の貯水池の役目を果たしています。そのため、麓の川は真夏でも渇水の心配がありません。貝形雪渓への登山道はありませんが、湯ノ台登山口の手前の湿地帯周辺や玉簾の滝の駐車場から、この雪渓を遠望することができます。