【第63回】~ぺろっと 鳥海山・飛島~たのしくおいしいものがたり~
2020年3月1日
鳥海山・飛島ジオパークの食の魅力を発信する認定制度「ぺろっと 鳥海山・飛島〜たのしくおいしいものがたり〜」が2年目を迎えました。審査の結果新たに14商品が認定されました。いずれも魅力的で,それぞれの商品に地元と密着した「大地の物語」があります。私のお気に入りの2商品を紹介します。
例えば,「梨のデアノイエ」という商品は,酒田市の刈屋地区でとれる梨を使ったおいしいワインです。刈屋地区は,荒瀬川のそばにありますが,ここには「自然堤防」といって,川のわきが少し高くなったところにあります。このような場所は,水捌けが良く,梨を作るのにぴったりなのです。「梨のデアノイエ」は荒瀬川の恵みということになります。
にかほ市の「どじょうせんべい」という商品もあります。ドジョウを開いて作った煎餅なのですが,コクがたっぷりです。このドジョウを育てるために,鳥海山の伏流水が使われています。また,おそらく泥は鳥海山から流れてきた火山泥流のものです。「どじょうせんべい」は鳥海山の恵みということになります。
これまでに認定された46の商品はいずれも鳥海山・飛島ジオパークの大地の恵みを商品にしたものです。ぜひ,大地の素晴らしさを味わっていただけたらと思います。
認定商品「ぺろっと」はこちらからご覧ください。
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【文・写真】
秋田大学教育文化学部教授火山地質学専門 林 信太郎氏