【第45回】自然公園とジオパーク

2018年9月1日

自然公園とジオパークの違いについて、以前このコラムでも紹介されていたかと思いますが、今回も少しだけ自然公園との違いについて触れたいと思います。自然公園(国立公園)は、我が国の風景を代表するに足りる傑出した風景地が指定されることとなっており、指定後一部見直しがされることはあってもその風景地(資源)が存続する限り解除されることはまずありません。

一方でジオパークは4年ごとに再認定審査があり、審査の結果によっては認定が取り消されます。これは、ジオパークは地球科学的に貴重な、あるいは景観として美しい資源を保護するとともに、その資源を活用した教育やツーリズムなどの地域の活動が評価されて指定されているためです。そこに資源があるだけでは駄目で、それをしっかりと保全し、またその地域の資源の魅力を多くの人に発信していく取組が重要視されているのです。

鳥海山・飛島ジオパークには、ジオガイドのみなさんの活動を中心とし、地域独自のすばらしい取組や資源がたくさんあると思います。これは地域の宝であり、この資源を今後もどう保全・活用していくのかをしっかり考え、より活発な活動につなげていくことが、鳥海山・飛島ジオパークの発展に寄与するものだと思います。是非、世界ジオパークを目指して活動をより活発にしていって欲しいです。



鳥海南麓自然保護官事務所 自然保護官 澤野 崇 氏

【文・写真】
鳥海南麓自然保護官事務所 自然保護官 澤野 崇 氏

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