再認定審査現地調査が終了しました!

2020年10月23日

10月7日(水)~9日(金)にかけて、4年に一度の日本ジオパーク再認定審査の現地調査が行われました。
鳥海山・飛島ジオパークは、2016年に認定され今回が初めての再認定審査になります。

【1日目】
午前中は、象潟構造改善センターにて、認定時(4年前)の指摘事項やガイド活動について関係者ヒアリングを行いました。午後からは、指摘事項の「九十九島」の景観保全対策について、現地で説明を行いました。
まずは、九十九島の成り立ちについて、象潟郷土資料館で説明した後に実際に現地を案内しました。

九十九島は、耕作放棄地の増加による景観の悪化が懸念されていますが、農業効率のみを優先せず、景観や環境に配慮した圃場整備の計画策定を進めていることについて、関係者による説明を行い、調査員の方からは「安心した」と評価いただきました。
そのほか、景観保全だけでなく、学術的な研究の場としての活用していくことについて、ご助言をいただいています。




夕方には、大平展望台(遊佐町)に行き、秋田県と山形県にまたがる当ジオパークのエリアを確認しました。

【2日目】
2日目は、丸池様からスタートです。
まず、丸池様駐車場に隣接する箕輪鮭孵化場にて、清流100%の牛渡川に溯上する鮭の孵化事業を見学しました。
時期的に少し早いため、溯上する鮭を見ることができない心配もありましたが、自然が味方してくれて姿を見せてくれました!


次に、指摘事項の丸池様の保全対策について、ジオガイドが説明を行いました。
丸池様は、来訪者が増えたことで畔への立ち入りによる踏み荒らし等が見られ、池本来の美しさが失われ始めており、地域内で課題となっていました。
指摘を受けた1年後に、所有者、遊佐町、当協議会の3者で協議して、池周辺にロープを巡らし侵入抑止策を講じています。
そのほか、昨年3月には牛渡川・丸池様の入り口付近にカウンターを設置し、入込数の把握を行うとともに経過観察に努めてきました。
その効果もあり、池の透明度や踏み荒らし状態が改善されている点を、評価いただきました。


釜磯では、ポコポコと湧き出る湧き水を何ヵ所も見ることができます。湧き水の部分は底なし沼のようで、足がズブズブとはまっていきます。実際にひざ下近くまで埋まっています。

朝早いスタートだったので、コーヒーブレイクの時間を設けています。
音楽をかけ、カフェさながらの雰囲気で、コーヒーを飲みながら認定商品のお菓子を召し上がっていただきました!
その間に認定商品の取り組み事例を紹介しました。
昼食は、認定商品の遊佐カレーを召し上がっていただきました。一番人気の季節の野菜カレーです。
遊佐カレーは、食材の美味しさと見た目も楽しめるよう、素揚げを中心に蒸したり焼いたりした食材を彩りよくトッピングする、「具材は後のせのトッピングスタイル」です。
遊佐特品のパプリカはじめ、野菜の色鮮やかさが目立ちます!
そして、ライスの形は鳥海山!

昼食後は、教育関係と八幡地域の自発的なジオパーク活動について、ヒアリングを行いました。
その後は自己評価表の確認を行っています。

夕方は、定期船「とびしま」を貸し切り「酒田港/鳥海山サンセットジオクルーズ」を実施。
時間的に飛島まで行くことが難しいため、飛島の雰囲気だけでも味わっていただこうと企画しました。
定期船のデッキにて、飛島に関するクイズを出しながら船からの景色を楽しんでいただきました!


本クルーズは、東北公益文科大学の大学生の皆さんを招待しています。
この日は終始曇り空でしたが、クルーズのフィナーレに夕日が顔を出してくれました。
夕日に染まった鳥海山も美しい!
乗船した皆さんが美しい風景に見とれていました。
調査員の方も「夕日にTouch!、日本海にTouch!」と楽しんでいただけたようで何よりです。

【3日目】
4市町の首長との意見交換と3日間の現地調査をふまえた全体の意見交換会を行い、全日程を終了しました。

3日間の調査を通して、指摘事項への取り組みや4年間の活動成果を報告し、実際に見ていただくことで、鳥海山・飛島ジオパークがより発展していくための意見交換の機会となったのではないかと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年は再認定審査ができるのか、調査日程が決まってからも本当に実施できるのか、心配事が絶えない中での準備でしたが無事に終了することができました。
ご協力いただいた皆様、関係者の皆様、ありがとうございました!
審査結果は来年2月上旬に通知されますが、吉報を待ちながら、より一層の活動に邁進してまいります!